【本記事は2019年に作成し、2020年に情報を更新し再編集したものです】
本記事では、ファーストシューズの意味と役割を説明し、赤ちゃんに合ったファーストシューズの選び方を紹介します。
ファーストシューズを買おうと思ったとき、
↓こんな↓悩みを持つママもいるはず。
・ファーストシューズっていつ買えばいいの?
・ファーストシューズってどうやって選べばいいの?
赤ちゃんの靴ってかわいいし選ぶのが楽しみだけど、いざ我が子の靴を買おうと思うと分からないことがたーくさん出てくるんですよねぇ、筆者もそうでした。
これらの悩みの答えは、ファーストシューズの役割を知ると見えてきます。
ファーストシューズの役割:赤ちゃんの軟らかい足を補強して歩きやすくすること
ファーストシューズの役割を踏まえた、ママの疑問の答えは↓コチラ↓
■ファーストシューズを買うタイミング
⇒4,5歩歩けるようになってから
■ファーストシューズの選び方ーポイントー
- ハイカットorミドルカットの子供靴を選ぶ
- マジックベルトタイプを選ぶ
- かかと部分が硬い子供靴を選ぶ
- 足サイズ(長さ、幅)と合う子供靴を選ぶ
本記事では、文献から調査したファーストシューズの意味と役割を説明後、ファーストシューズの選び方ポイントを解説し、最後にオススメのファーストシューズを紹介します。
ファーストシューズとは”赤ちゃんの軟らかい足を補強する器具”
ファーストシューズとは赤ちゃんの軟らかい足を補強するためのものです。
文献には、以下のように書かれています。
ファーストシューズは、軟弱な状態の足を補強して歩きやすくする補助具である。
<出典>吉村眞由美:靴.コンパス 保育内容 健康 第10章7.pp110-111,建帛社,2018
本サイトでは”ファーストシューズ”を『自力で歩き始めた赤ちゃんの外歩き用の初めての靴』と定義します。
プレシューズ:まだ歩けない赤ちゃん用の靴
ファーストシューズ:歩き始めた赤ちゃんの外歩き用の初めての靴
まだ歩けない”たっち”や”つかまり立ち”の赤ちゃん用の屋内靴を”ファーストシューズ”と表記して販売するメーカーやお店もありますが、本サイトでは歩けない赤ちゃんの靴は『プレシューズ』と呼び、区別することにします。
それでは、ファーストシューズの役割と買う時期について説明します。
ファーストシューズの役割は”靴の硬さで安定させること”
ファーストシューズの役割は、赤ちゃんの不安定さを靴で補強して安定させることです。文献にも、以下の様に書かれています。
足首が軟弱な時期には、靴の硬さで支えて立ち姿勢や歩行を安定させることも必要である。
<出典>吉村眞由美:靴.コンパス 保育内容 健康 第10章7.pp110-111,建帛社,2018
歩き始めた赤ちゃんは、手でバランスをとりながら「よちよち歩き」をしますよね。可愛いよちよち歩きの時期は、まだ弱い足首を補強して安定させる必要がある。それを担うのがファーストシューズの役割なんですね。
筆者の息子と娘のファーストシューズも確かにくるぶしまで包んでくれるものでした。当時は不勉強で意識していなかったけど(汗)ちゃんと足首を補強してくれてたんですね。感謝感謝。
ファーストシューズは4,5歩あるいてから購入
ファーストシューズの購入は、基本的には歩けるようになってからで遅くはありません。文献には、以下の様に書かれています。
連続して4,5歩くらい,安定して歩けるようになってから準備をすれば十分である。
<出典>吉村眞由美:靴.コンパス 保育内容 健康 第10章7.pp110-111,建帛社,2018
歩けるようになる月齢は赤ちゃんによって個人差が大きいですが、「4,5歩安定して歩ける」という基準は明確でありがたいですね。
ムーンスターの公式サイトでも、ファーストシューズの購入時期について言及していますので、引用します。
つかまり立ちが上手に出来る、何も捕まらずに10歩ぐらい歩ける、まだハイハイだけど外遊びの時に裸足は気になるなど、このようなタイミングを目安にファーストシューズを始めるといいでしょう。
しかし、実用性を重視するのであれば、しっかり歩けるようになってから購入することをおすすめします。
<出典>ムーンスター公式サイト/赤ちゃんの発育を促すファーストシューズ https://www.moonstar-onlineshop.com/html/page51.html
まだ歩けなくても、お外に出る機会が増えてくると靴が欲しくなることがありますよね。そんな時は、時期に合った靴を買ってあげることも良いですが、「靴」として利用するうえで実用性を重視するならば、やはりしっかり歩けるようになってからファーストシューズを購入することがオススメというわけですね。
筆者も、長男が「たっち」できるようになった頃に一度靴屋さんへ行ったら、まだ買うのは早いと売場の方に言われたので、歩き始めてから改めてお店に行って購入しましたよ。
ファーストシューズ”選び方のポイント”
ファーストシューズを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- ハイカットorミドルカットの子供靴を選ぶ(足首を補強するため)
- マジックベルトタイプを選ぶ(足と靴を固定&足サイズにフィットさせるため)
- かかと部分が硬い子供靴を選ぶ(軟らかい足を補強し、重心を安定させるため)
- 足サイズ(長さ、幅)と合う子供靴を選ぶ(大きすぎも小さすぎも良くないため)
※上記チェックポイントは、文献*1を参考に本サイトで列挙したものです。
「機能・デザイン面」と「サイズ面」に分けてそれぞれ説明していきます。
ファーストシューズ「機能・デザイン面」のチェックポイント
ファーストシューズの「機能・デザイン面」から見た選び方のポイントは以下の3つです。
- 足首を補強できるハイカットorミドルカット
- 靴を固定できるマジックベルトタイプ
- 軟らかい足を補強してくれる硬いかかと部分
ファーストシューズは赤ちゃんの弱い足首を靴の硬さで補強してあげる必要があるため、くるぶしが隠れるハイカットかミドルカットの靴が適しています。
また、靴の中で足が動かないよう固定するために、マジックベルトタイプの靴がファーストシューズには適しています。
靴のかかと部分にも注目です。まだ軟らかい赤ちゃんの足を補強し、重心を安定させるためには、かかと部分に芯が入っている靴である必要があります。
購入するときは、かかと部分を指でつまんで硬いものを選んであげてくださいね。
ファーストシューズ「サイズ面」のチェックポイント
ファーストシューズの「サイズ面」から見た選び方のポイントは以下の2つです。
- 足サイズ(長さ・幅)と合う子供靴
- 甲や足幅に合わせて調整できるマジックベルトタイプ
ファーストシューズに限った話ではありませんが、靴は大きすぎても小さすぎても良くありませんので、足の長さと幅が合っている靴を選びます。
赤ちゃんの足の状態を把握するために、靴を買う前には足の長さと幅を必ず計測してくださいね。
また、「機能・デザイン面」でも足を固定するためにマジックベルトタイプをオススメしましたが、マジックベルトタイプの靴は履くときに甲の高さや足幅に合わせた調節が簡単にできるため、「サイズ面」から見てもマジックベルトのついた靴がファーストシューズには適していると言えます。
以上、ファーストシューズ選び方のポイントを紹介しました。
ファーストシューズを買う前に知っておきたいこと
ここで、ファーストシューズを買う前に知っておきたいことを2点紹介します。
日本の「靴事情」
ファーストシューズを買う前に知っておきたいこと一つ目は「靴事情」です。
靴を履いた時、靴内の指先にはある程度ゆとりが必要です。この「歩行に必要なゆとり寸法」は捨て寸と呼ばれ、その長さは年齢や靴によって変わります。
0~3歳に必要な捨て寸は、以下の様に示されています。
・歩行に必要な機能量(捨て寸):
0歳 +0.6
1~3歳 +0.7
表10-1 年代別に見た足長と靴サイズの関係(新しく買うときの靴サイズの目安)より抜粋
<出典>吉村眞由美:靴.コンパス 保育内容 健康 第10章7.pp110-111,建帛社,2018
靴内の指先には、0歳は6mm、1~3歳は7mmの余裕が必要と書かれていますね。
日本の靴は、基本的には既に捨て寸を加味したサイズ表記がされています。
例:11cmのサイズ表記の靴は足の長さが11cmの赤ちゃん向けに作られている
しかし、中には捨て寸が加味されていないサイズ表記の靴も混在します。
また、足の形はみんな違うので、足の長さが同じ赤ちゃんでも同じ靴が合うとは限りません。
ですので靴を買うときには、計測値を頼りにサイズの目星をつけたら、試し履きをして足に合っているかを確認することが重要なんですね。
ファーストシューズの「買換え時」
ファーストシューズを買う前に知っておきたいこと二つ目は「買換え時」です。
ファーストシューズは、サイズと歩行が赤ちゃんの足に合わなくなったら買換え時です。ご存じの通り、赤ちゃんの足の成長スピードは早いです。具体的な数値は以下の通り。
・6か月の成長量 0-2歳 +1.0
表10-1 年代別に見た足長と靴サイズの関係(新しく買うときの靴サイズの目安)より抜粋
<出典>吉村眞由美:靴.コンパス 保育内容 健康 第10章7.pp110-111,建帛社,2018
0~2歳の赤ちゃんは半年で1cmも足が大きくなるんですね。ですので、3カ月を目安に足のサイズを測って、靴と合っているのか確認してあげる必要があるという訳です。
また、歩き方で赤ちゃんの足に合ったくつが変わります。
トコトコ歩きになったら、くるぶしより低いローカットの靴に変え、足関節を十分使う踏み返し動作のしやすさを意識する。
<出典>吉村眞由美:靴.コンパス 保育内容 健康 第10章7.pp110-111,建帛社,2018
左右に揺れながら歩くよちよち歩きから、膝を曲げて歩くトコトコ歩きになってきたら足首を動かしやすいようにくるぶしより低い靴に変えてあげる必要があるということですね。
以上、ファーストシューズを購入前に知っておきたい「靴事情」と「買換え時」でした。
ファーストシューズ紹介
本サイトでおすすめのファーストシューズを紹介します。ファーストシューズに込められている想いが伝わってくるメーカーの商品をピックアップしましたので、どうぞご覧ください。
アシックス(ASICS)
スポーツ用品メーカーのアシックス(ASICS)は、「足の成長を守る靴」をコンセプトにキッズ用シューズ「スクスク」シリーズがつくられています。
歩き始めから約3カ月間の”足の指を踏ん張りながらよちよち歩く赤ちゃん”のための機能が盛り込まれている
アシックス「スクスクファースト」シリーズの「ファブレ」と「コンフィ」をそれぞれ紹介します。
[参考URL]アシックス公式サイト/ファーストシューズ https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/kids/concept-first
アシックス/スクスク/ファブレファースト SL3
◆サイズ展開:11.5~13.5cm [0.5cm刻み]
◆カラー3種類(全体の色/ストライプの色):ホワイト/ホワイト・ホワイト/シャンパンゴールド・ホワイト/ピンク
アシックス/スクスク/コンフィ FIRST MS Ⅱ
◆サイズ展開:11.5~13.5cm [0.5cm刻み]
◆カラー2種類:ベージュ・ベージュ×ローズピンク
IFME(イフミー)
IFMEは「子どもたちの足を健やかに育む」をコンセプトに、研究現場と製造現場が協同で開発する子供靴ブランドです。
足指の自由な運動を引き出すため、中敷きの”親指の付け根と5本指の当たるところ”にくぼみがある
[参考URL]IFME公式サイト/ファーストシューズ https://ifme.jp/lineup/shoes/229001.html
IFME/FIRST SHOES/22-9001
◆サイズ展開:11.5~13cm [0.5cm刻み]
◆カラー3種類:ピンク・ブルー・ベージュ・ブラック
ミキハウス
ミキハウスは、”子どものことを第一に考えた”ものづくりに取り組むベビー・子供服メーカーです。
ファーストシューズの前の、プレシューズから取り扱っている
[参考URL]ミキハウス公式サイト/ミキハウスのシューズ
https://www.mikihouse.co.jp/shoes/
ミキハウス ファースト ベビーシューズ/10-9372-978
◆サイズ展開:11~13.5cm [0.5cm刻み]
◆カラー3種類:紺・赤・インディゴブルー・白
ニューバランス(New Balance)
アメリカで矯正靴つくりから始まり、そのノウハウを生かしてスポーツシューズメーカーになったニューバランスは、子供の健やかな成長を応援するファーストシューズを展開しています。
ファーストシューズの足幅は、Wサイズ(標準からやや幅広め)でつくられているようです。
ちなみに、足幅が広い筆者の息子には、ニューバランスがぴったりでファーストシューズはニューバランスの商品でしたよ。
「313」シリーズは、ファーストシューズ・セカンドシューズ・キッズシューズが展開されていて、成長に合わせて選択できる
[参考URL]ニューバランスジャパン公式オンラインショップ
https://shop.newbalance.jp/shop/r/rR000102?filtercode5=K&filtercode6=100
ニューバランス/インファント ファーストシューズ/IT313 FIRST
◆サイズ展開:11.0~14.0cm(0.5cm刻み)
◆カラー4種類:BLUE/YELLOW・PINK/AQUA
まとめ
ファーストシューズの役割と選び方のポイントを紹介しました。
ファーストシューズの購入時期
- 4,5歩歩けるようになってからが実用的
- ハイカットorミドルカットの子供靴を選ぶ(足首を補強するため)
- マジックベルトタイプを選ぶ(足と靴を固定&足サイズにフィットさせるため)
- かかと部分が硬い子供靴を選ぶ(軟らかい足を補強し、重心を安定させるため)
- 足サイズ(長さ、幅)と合う子供靴を選ぶ(大きすぎも小さすぎも良くないため)
最後にもう一度大事なことを。
子供達は、ファーストシューズを履いた時から靴と一生付き合っていくことになります。ファーストシューズ選びは大事です。そしてセカンドシューズ以降の靴選びもずーっと大事です。
成長とともに変わっていく足に合った靴を選んであげてくださいね。
*1:[参考文献]吉村眞由美:足の発達と靴の選択・履き方.第3章7.pp48-50, 靴. 第10章7.pp110-111,コンパス 保育内容 健康,建帛社,2018