本記事では上履きの選び方のポイントと交換タイミングを紹介します。
新学期。学年の変わり目や長期休み終わりのタイミングで、お子さんの上履きを新調するママも多いかもしれません。
子供の上履きを選ぶ時↓こんな↓疑問を持つママもいるはず。
ママの疑問
・上履きってどれも同じように見えるけど、何を基準に選べばいいの?
・子供の足はすぐ大きくなっちゃうけどどのサイズを買えばいいの?
筆者も子供靴に興味を持つ前は、何を基準に選べばいいのか分からず、息子の上履きを見た目でなんとなく選んでいました…(/ω\)見た目と言ってもどれも同じように見えていたわけですが(笑)
本サイトで上履きについて調査した結果、新しい上履きを買うママに知っておいてほしい大事なことが3つ見えてきました。
①上履きは「通気性がよい・かかとが硬い・指の付け根部分で曲がる」靴を選ぶ
②上履きのサイズは「かかとから足中部まではピッタリ・指先は適度な余裕」の靴を選ぶ
③すぐ大きくなるから大き目を…は0.5cmまでにして半年目安に交換する
ママの疑問の答えが出ましたね(^^)
本文では、上履き選びが重要な理由を説明した上で、選び方のポイントを紹介します。指定上履きがある学校の場合も、サイズの考え方は同じなので是非目を通してみてください。
- 上履きを履く時間は長く、運動もするから「上履きの選び方」は重要
- 子供上履きの選び方は「通気性・かかとの硬さ・曲がる位置」をチェック
- 上履きのサイズ選びは「後中ピッタリ・指ノビノビ」
- 「すぐ大きくなるから上履きは大き目を」は控えめに。半年を目安に交換
- オススメの上履き
- まとめ
上履きを履く時間は長く、運動もするから「上履きの選び方」は重要
上履きは、子供が長時間履くものです。さらに運動を含めた様々な活動を共にするもの。だから子供の足を守り、足の助けをしてくれる上履きの選び方は重要なのです。
ちょっと小学校の生活を想像してみましょう。
登校したら上履きに履き替えます。教室で授業を受けるときだけでなく体育館で運動をするときも給食を食べる時も掃除をするときもずっと上履きを履いています。そして下校のときにやっと上履きを脱いで外靴で帰ってくるわけです。
学校や園によっては体育専用の体育館シューズを使用したり、裸足教育を取り入れていたりと、この例に当てはまらないこともあるかもしれませんが、多くの子供達は一日の中で上履きを長時間しかも連続で履いていて、その間に運動も含めた様々な活動をしていることは簡単に想像できますね。
↓こちらの文献↓にも記載されているとおり、靴の役割は足を守り、足の機能を助けることです。
靴は足部を保護するばかりではなく,足部機能を向上させるものである…(略)
<出典>成田,尾田:靴の違いが運動課題に及ぼす影響,理学療法学Supplement 2003,公益社団法人 日本理学療法士協会,2004.
子供達が学校や幼稚園で活発に活動する間ずっと靴がその役割を果たすためには、適切に靴を選ばなければいけないのです。
言い換えると、一日の中で一番長く履く「上履きの選び方」は適当に何となくではダメというわけです。
子供上履きの選び方は「通気性・かかとの硬さ・曲がる位置」をチェック
上履きの選び方のポイントは、a.通気性が良く b.かかとが硬く c.指の付け根の部分で曲がる靴底を持つ靴を選ぶことです。
↑これら↑は上履き以外の子供靴でも同じですが、上履きは長時間連続して履くため、より意識して選びたいところです。
a.b.cのそれぞれについて説明しますね。
a.足は汗っかきだから「通気性の良い靴」を
子供の上履きは長時間履き続けるため、特に通気性の良いものを選びます。
そもそも足はとても汗っかき。換気状態の悪い靴の中は湿度・温度共に外の空間とは別のものになりやすいんです。↓こちら↓の文献にも記載されています。
足部は汗腺密度が高く,さらに不感蒸泄量が多いにもかかわらず,現代人は一日中閉鎖性の靴を履いていることが多い.このため,靴内は下界とはかなり異なる環境になっている.
<出典>楠本彩乃:3.足の生理,3.4衛生,足の事典pp.79,朝倉書店,1999.
高温多湿の靴の中は、子供の足にとって不快ですが細菌や微生物にとっては快適な環境となります。
子供の快適な学校生活のために、長時間連続して履く上履きは通気性の良いものを選んであげましょう。
b.「かかと部分がが硬い」靴で足を支える
子供の上履きを選ぶときは、靴のかかと部分をつまんで「硬さ」を確認してみてください。
かかと部分の硬さは、かかとを支え、歩くときの足を安定させてくれます。
かかと部分に芯(月形)が入っていることが必要で,親指と人差し指でつまんでみて,硬いものが足を支えてくれ,立ちやすく歩きやすい。
<出典>吉村眞由美:コンパス保育内容健康,3章7.足の発達と靴の選択・履き方, pp.49.2018.
かかとの硬さにも重要な役割があるってわけですね。
かかとが硬く、安定を助けてくれる靴を選びましょう。
c.足の「指の付け根部分で曲がる」靴底
子供の上履きの靴底は、足が曲がる部分と同じ位置で曲がるものを選びます。
歩く動作というのは、かかとから着地して、指で蹴り出して前に進みます。歩くとき足の底は、かかとからつま先まで同時に床を触るわけではないんですね。 だから、歩くときに曲がる足底と一緒に靴底も曲がらないと足の動きを邪魔してしまうんです。
良い位置で曲がる靴底の確認方法も文献に記載されています↓
靴の先端とかかとを両手で持ち,曲げたときに,先端からほぼ3分の1付近が屈曲し,他は曲がらないものが良い。
<出典>吉村眞由美:コンパス保育内容健康,3章7.足の発達と靴の選択・履き方, pp.49.2018.
売場で靴を選ぶときは、靴を両手で持ってどこが曲がるように設計されているか確認してみましょう。
上履きのサイズ選びは「後中ピッタリ・指ノビノビ」
上履きのサイズは、子供の足にフィットするものを選びます。選び方を具体的に言うと「かかとから真ん中まではぴったり」で「指先に適度な余裕がある」靴を選ぶことです。
図にすると↑こんな感じです。
詳しく説明していきます。
かかとから足の中部までは足にぴったり合うものを選ぶ
上履きのサイズは、かかとから指の付け根の曲がるところまでは足とピッタリのものを選びます。
歩いたときに靴の中で足が前後に動いてしまったり、かかとがフィットしていない靴は足にとって良くないことがたくさんです。
足に余計な力がかかって本来の力を発揮できなかったり、擦れて靴擦れの原因になったり、指先が靴にぶつかって指の変形につながることもあります。
靴ひもを緩く結んで歩いた影響を調査した研究結果↓にもこのように記載されています。
評価の結果、A(A:靴紐をほどかずに履ける程度のゆるみで紐を通し、ゆるく結ぶ。)は最も脱げやすく、足首が固定されず、安定感がなく、疲れやすく、早く歩けず、歩きにくいことが明らかになった。
<出典>石川、堀川、角田(昭和女子大):靴紐のゆるみが歩行におよぼす影響,Abstracts of Annual Congress of The Japan Society of Home Economies,pp.218,2018
靴を履いた状態でかかとを上げた時に、足がスポッと抜けない靴が足にフィットしている靴です。
できれば脱ぎ履きが簡単なタイプ(バレーシューズや前ゴムシューズ)よりも、マジックテープタイプの方がしっかり固定できるのでオススメですよ。
指先には「指一本分」の適度な余裕が必要
子供の上履きは、指がのびのび動かせるよう指先に適度な余裕が必要です。
指先の適度な余裕とは、歩くときに指が地面をけるために必要なもので、文献によると約1cmと記載されています↓
歩行に必要な機能量(捨て寸)
3-6歳:+0.9
6-12才:+1.0
<出典>表10-1 年代別に見た足長と靴サイズの関係(新しく買うときの靴サイズの目安)より抜粋:コンパス保育内容健康,建帛社,2018.
買うときは中敷きを取り出して足を重ねると大きさが目で確認できるので是非やってみてください。指先に指一本分の余裕があるものが丁度良いものです。
この時、足の長さだけでなく足幅も合っているか見てあげてくださいね。
「すぐ大きくなるから上履きは大き目を」は控えめに。半年を目安に交換
子供の上履きは、今ちょうど良いサイズ、または大きくても0.5cm上までのサイズを選び、半年目安で交換を検討しましょう。
「子供の足はすぐ大きくなるから大きめの靴を買って長く使ってほしい」と大きなサイズを考えることもあるかと思います。お気持ちは痛い程分かります…でも大きすぎの靴はよくないんです。
ご存じの通り、子供の足はすぐ大きくなります。
6か月の成長量
2-12歳:+0.5
<出典>表10-1 年代別に見た足長と靴サイズの関係(新しく買うときの靴サイズの目安)より抜粋:コンパス保育内容健康,建帛社,2018.
幼児から小学生の子供は半年で0.5cm足の長さが大きくなっているわけです。
例えば、足の長さが18cmの子供がいて、18cmサイズの靴が今ぴったりだとします。
お店に並ぶ子供靴は捨て寸込みでサイズ表記されていることが多いので、足長18cmが実寸の子供には、18cmの靴が丁度良いサイズです。
ここで、成長を見越して19cmサイズの靴を買った場合、購入時には2cmも指先に余裕があることになります。半年後、0.5cm大きくなってもまだゆるい…足に合わない靴を長期間履くことになります。
合わない靴は、転びやすくなったり足の変形の原因になります。
子供の成長を見越しすぎると、ぶかぶか靴で過ごす時間が長くなり危険なので、半年ほどで交換する気持ちで丁度良いサイズを選んであげましょう。
オススメの上履き
子供の新しい上履きを選ぶときの参考になるように、オススメの上履きを紹介します。
↑コチラはイフミーの上履きです。「バレーシューズ」の形ですが、甲の部分がマジックテープで固定できるタイプの上履きです。
イフミーでは、「息するソール」という通気性の良い靴底の特許を取得しています。一日中履いている上履きだからこそ、通気性が良い靴を選んであげたいですよね。
↑こちらは、ムーンスターの「お子様の足を徹底研究した上履き」です。つま先ゆったり+通気性よし+甲を止められるため、欲しい条件がそろった上履きです。
↑こちらはアシックスの上履きです。
上履きの長時間履くという条件を踏まえたうえで開発されていることが伝わってくる一品です。公式サイトの商品説明から一部載せておきます↓
1日の長い時間履く上履きだからこそ、クッション性や通気性など細部にこだわって開発しました。
<出典>アシックス公式サイト/上履きCP MINI
URL:https://www.asics.com/jp/ja-jp/%E4%B8%8A%E5%B1%A5%E3%81%8Dcp-mini/p/TUU107-01.html?width=
以上、オススメの上履きを3つご紹介しました。
まとめ
新学期、新しい上履きを買うときに知っておきたいポイントを紹介しました。
もう一度おさらいすると、上履きの選び方”3つのポイント”は
①通気性がよく、かかと部分が硬く、指の付け根部分で曲がる
②かかとから足の中部まではピッタリ、指先に適度な余裕がある
③今丁度よいサイズか+0.5cmサイズを買い、半年目安で交換する
ポイント3つと言いながら、細かく見ると7つになってしまいました(笑)
そのくらい、子供靴の選び方は大事だってことです。
さて、このポイントを覚えても、実際にお店に行ってみるとやっぱり子供に合っている靴が分からないこともあるかと思います。
でも「何となく」の靴選びから抜け出すだけでも、子供の足と靴に対する意識が既に変わっているはず。そこが大きな一歩だと筆者は考えています。
もともと靴の教育を受けてこなかった私たちですから、文字で読んだだけで突然できるようにはなれません。
すぐに出来なくても諦めないこと。
一歩一歩できることから始めましょう。