コドモくつ調査隊は、子供靴を選ぶママ達のためのサイトです。
子どもの足にあっている靴ってどんなもの?
子供靴は本当にサイズが合っているか分かりにくい…
子供靴を選ぶ基準は?
交換のタイミングは?
↑このような↑疑問を解決するために子供靴の正しい情報を調査し、出来る限り分かりやすく紹介します。
調査したところ、子供靴の購入や買換えは以下のサイクルで行うのが理想です。
①【知る】足に合った靴がどういうものかを知り、
②【測る】正確な足のサイズを測定し、
③【選ぶ】サイズと機能性を満たす靴を選び、
④【保つ(維持管理)】正しい履き方をしながら靴の状態を確認し、
①又は②へ戻る。
本記事では①~④の子供靴について伝えたい情報をダイジェストでまとめますので「今から靴を買いに行く」前に一読して貰うだけでも役に立つと思います!
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子供靴を選ぶ前に「知る」べきこと
子供靴を選ぶママ達が知るべき大事なことをピックアップしました。
靴教育を推進している方もいる中、日本ではまだまだ靴に対する意識が低いようです。
私も30年以上知らずに暮らしてきました…。認知度は低いけど、足と靴の知識はとっても重要なんです。
大人も子供も足にフィットした靴を履くべき
足に合わない靴を履き続けると以下のような足の障害の原因になると言われています。
外反母趾、偏平足、ハンマートウ
[参考文献] 山崎信寿:足の事典,p.24-27,朝倉書店,1999.
病院に行った経験はなくとも、靴が合わなくて痛みを感じたり、タコができたりしたことがある人は多いのではないでしょうか?…もちろん私もあります。
合わない靴は足を傷める原因になるので足にフィットした靴を履くことが大切なんですね。
子供の足は産まれてから時間をかけて完成する
人間の赤ちゃんはお母さんのお腹から出てきたときは、未完成の状態です。
チンパンジー、台湾猿、豚尾猿の足跡をとり、同一種の同一性の生後3ヶ月猿と2歳猿とを比較してみたところ、その形状はまったく同じで生れたばかりでもすでに成形であることを知った.人間では2~5歳頃に足跡が大きく変化する…
[出典] 浅見 高明:足跡研究からみた足の成長の推移と履物の影響.子どもと発育発達 Vol.15 No.2.pp111-112,杏林書院,2017
猿の足は生まれて間もない時から大人と同じ形ですが、人間の子供の足は異なり成長とともに形も変わるんですね。
土踏まずを形成する足底アーチは、歩く際のクッションやばねの役割があります。
特に,足底アーチは歩行動作そのものが作り上げていくので,靴の重要性は言うまでもない.
[出典] 佐藤雅人:子どもの足と子ども靴.靴の医学20巻2号,pp.6-13,日本靴医学会,2006.
歩いたり走ったりの運動をすることで足底アーチが発達していくんですね。
そのため、足の健全な成長のためにも子供の動きを邪魔せず、発展途上の足をサポートしてくれる靴を選ぶべきなんです。
足にフィットした靴のポイント
足に合った靴のポイントを紹介します。
・かかとから足中部まではピッタリ
・足指の付け根の関節(足が曲がるところ)と同じ位置で曲がる
・指先は適度な余裕(=捨て寸)がある
歩く時に靴の中で足が前に滑ったり、つま先立ちした時に足が抜けてしまうものは合っていないんですね。
また、歩く動作は足の指が地面を踏んで蹴ることで前に進むため、靴の指先は捨て寸と呼ばれる適度な余裕が必要なんですね。
知らなかった!売り場に並ぶ靴のサイズ表記
靴のサイズ表記は、「足入れサイズ」と「靴型サイズ(=木型サイズ)」の2つに分けられます。
a. 足入れサイズ:捨て寸込み表記=〇cmの足に合う靴
b. 靴型サイズ:捨て寸なし表記=靴の中が〇cm
日本の靴は基本的にはa.足入れサイズのようですが、メーカーや靴の種類によっても異なるようです。
スニーカーはアメリカ発祥なので、ほとんどが木型サイズでつくられています。…略…日本の靴のサイズは、例えば23cmであれば23cmの足の人が履けますよという、足入れサイズが基本となっています。…略…パンプスは足入れサイズでつくられたものがほとんどです。
[出典] 西村泰紀:その靴、痛くないですか?あなたにぴったりな靴の見つけ方.pp33-34,飛鳥新社,2016
靴やさんで同じサイズ表記なのに長さが全然違うなぁなんて思っていた理由はここにあったんですね…
だから、靴に書いてあるサイズ表記はあくまでも目安ととらえるべきなんですね。
子供の足サイズを「測る」
足に合った靴を履く必要性を理解したら、次は足サイズを測る方法を紹介します。
正確な足サイズは、足に合った靴選びの重要な情報になるため計測が必要なんです。
…しかし!
日本人は自分の足サイズを理解していない人が少なくないというデータもあります。
自称サイズと適合サイズが一致したのは男性で41%,女性で32%であった.
出典:山崎信寿:足の事典,p.52,朝倉書店,1999.
半数以上の人が合わない靴を履いているということですね。
計測せずに「うちの子は幅広だから…」という思い込みも危険です。子供靴を買う前に測定して子供の足を把握しましょう。
足の長さだけじゃない!靴サイズの規定
日本の靴サイズはJIS規格「靴のサイズ」で定められ、足長(そくちょう)と足囲(そくい)、または足長と足幅で表します。[参考文献]JIS S 5037:1998 靴のサイズ
JIS規格の表(リンク)に照らし合わせると、足長と足囲(or足幅)の組み合わせからサイズが得られます。
例.足長15cm、足囲16.4cmの場合:15EEE
かかとを合わせて…足サイズの測定方法
足サイズを測定するには専用の計測器があると便利ですが、自宅で用意できるものでも測定できます。
足の測定は、準備⇒測定ポイントを見つける⇒測定の流れで行うとスムーズです。
準備物:メジャー、厚めの本2冊、大きくTを書いた紙(メモリも書くと便利↓下図参照)
はじめに測定に必要なポイントを見つけます
①かかとの一番出ているところ(踵点)
②人差し指の先端
③一番長い指の先端(足尖点)※親指か人差し指かは人によって異なる
④親指付け根の一番出ているところ(脛側中足点)
⑤小指付け根の一番出ているところ(腓側中足点)
足長を測ります
1.紙の横線に沿って本を置く
2.横線と縦線の交点に踵点(①)、縦線上に人差し指中央(②)を合わせて立つ
3.一番長い指の先(③)に合わせてもう一冊の本を縦線と垂直に置く
4.本と本の間の距離を測る⇒足長
足囲を測ります
親指付け根の一番出ているところ(④)と小指付け根の一番出ているところ(⑤)を通ってメジャーを一周させて長さを測る⇒足囲
足のサイズ計測シートを無料でダウンロードできるサイトもありますので、プリンタがある方はそちらも試してみてください。
子供にフィットした靴を「選ぶ」
足にフィットした靴の重要性を理解し、足の計測を行ったらいよいよ子供靴選びです。
デザインより先に”サイズと機能性”をチェック
子供靴を選ぶ際のチェックポイントとその理由を列挙します。
①つま先に適度な余裕がある [歩くときに必要なため]
②甲の部分にベルトがある [靴幅のフィット調節&足の固定のため]
③かかと部分がかたい [柔軟な子供の足を補強するため]
④靴底は足指の関節部分で曲がる [足に沿って動く必要があるため]
⑤中敷きが取り外せる [サイズ&適合状態の確認のため]
⑥通気性が良い [足は汗をたくさんかくため]
サイズと機能性の両方を満たす必要があるんですね。
中敷きが取り外せたり、通気性が良い靴は足の臭い対策にもなりますよ。
試し履きは必須!子供の足にフィットした靴の確認方法
子供の足に靴がフィットしているかどうかは、ママが判断してあげなければなりません。
ママができる確認方法はコチラ↓
1.中敷きを出し足を重ね「足の先に適度な余裕があるか、幅が合っているか」確認
2.つま先立ちをして「かかとが脱げないか」「関節の部分で靴底が曲がっているか」確認
見えない靴の中の状態を中敷きとつま先立ちでチェックして、子供の足にフィットした靴かを見極めるんですね。
子供の足と靴を「保つ」
日常における子供靴の扱い方や維持管理方法を紹介します。
靴の正しい履き方は”かかとトントン”
正しい靴の履き方は、以下の3ステップが推奨されています。
①ゆるめる.マジックベルトを十分にゆるめて足を入れる.
②合わせる.かかとをトントンして足のかかとを靴のかかとに合わせる.
③固定する.しっかり合わせたかかとが離れないように,マジックベルトをしっかり締める.
<出典>吉村眞由美:子どものための靴教育・シューエデュケーション®,人間生活工学 第14巻,第2号,pp.19-24,2013
手を使わない履き方では足を靴にしっかりと固定できないってわけです。
靴の履き方を習ったことなんかない、というママも多いと思います。私自身も靴の履き方を教えてもらった記憶はありません。私たちも「立ったまま履く」から「座ってかかとトントン」へ認識を変えなければなりませんね。
子供靴を洗う際は”サイズと壊れのチェック”も一緒に
子供靴を洗う際にはサイズが合っているか、正しい履き方が出来ているか、さらに靴が壊れていないかを確認してあげましょう。
子供の足は成長が早いのでこまめにサイズチェックが必要です。ここで、中敷きを利用した確認方法を紹介します。
中敷きの足跡から靴内の足の位置の適否のチェックや,足と靴のサイズ適合状態の確認ができる。例えば,まだサイズにゆとりがあるのに,指跡が先端寄りに強く写っていれば,靴幅の引き寄せが不十分で足が前滑りしていることがわかる。
<出典> 吉村眞由美:足の発達と靴の選択・履き方.コンパス 保育内容 健康 第3章7.pp48-50,建帛社,2018
合わない靴は足を傷めることにもなるので、合わなくなっていないかを定期的に確認してあげることも重要なんですね。
まとめ
子供の足と靴について「①知る」⇒「②測る」⇒「③選ぶ」⇒「④保つ」の順番で説明しました。
今まであいまいだったことも、聞けば「あー、なるほどね」と納得できるものが多かったのではないでしょうか。それくらい靴は私たちの生活に身近なものなんですよね。
これまで靴に関する知識は、親である私たちが知らなかったから、正しい方法をしてこなかったし、子供に教えることができなかった点も多いかもしれません。
しかし、諦めてはいけません、今からでも遅くないんです。
子供が適切な靴のサイズ感を身に着けられるようにすることは親の役目。
自身の靴を見直し、子供の靴と真剣に向き合って一緒に成長していきましょう♪
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