本記事は子供靴に特有の「お下がり問題」がなぜ起きるのかを考察したものです。
子供靴のお下がりは一般的に履き癖がついているからよくないとされています。
参考:「履き癖」とは何か、お下がりの何がダメなのかを説明した記事はこちら↓
え!子供靴のお下がりってダメなの!?『履き癖』とは何なのか調べました - コドモくつ調査隊
さてここで問題です。
子供靴をお下がりしたくなっちゃうことを「お下がり問題」と呼ぶとします。
Q.そもそも子供靴では、なぜ「お下がり問題」が発生するのでしょうか?
この疑問について考えてみたところ、
A.「お下がり問題の発生原因は、靴の破損より先にサイズアウトしてしまうこと」
と答えがでました。
※サイズアウト:靴サイズが足と合わなくなって履けなくなること
ということで、本文で子供靴のお下がり問題の発生原因を解説します。
身近なことの原因を考えるのは筆者の趣味なので記事にしてみました。
あくまでも「考察」、つまり筆者が考えたことで「調査」結果ではありませんので、筆者の趣味につきあってやってもいい方だけ読み進めてください。
子供靴『お下がり問題』発生メカニズム
筆者の考えるお下がり問題の発生メカニズムを図にしてみました。
子供は足がすぐに大きくなるため、靴は破損していないけどサイズアウトする。
サイズアウトする度に新しい靴を買うお金がかかる。買いに行く時間と手間がかかる。
手元にはまだ履けそうな靴があり捨てるのはもったいないと感じる。
⇒結果「お下がりしたくなる!」
このように、子供靴の「お下がり問題」は、「お金の問題」「購入の時間と手間問題」「もったいない感覚による処分の問題」に分解でき、これらは「破損前にサイズアウトする」ことが原因と考えられます。
子供靴お下がり問題の発生原因は「破損前にサイズアウトする」こと
お下がり問題の発生原因が「靴の破損前にサイズアウトすること」と考える理由を解説します。
靴の一生は「新品時代から破損まで」
まず、靴の一生のイメージ図を描いてみました。
新品の靴はまっさら、無垢な状態です。
そこから1回、2回…と履くうちに、足の形や歩行によって靴が少しずつ消耗(変形)し、いつしか足になじみます。さらに履いていると消耗が目に見えるようになり、
最終的には消耗が激しくなりどこかが破損し、靴としての寿命を迎える。
この期間中、「履き癖」は徐々に色濃くしていく、というイメージです。
この様に、靴の一生のゴールは『破損』と考えるとしっくりきます。
お下がりしたくなる子供靴は「破損」していない
お下がりしたくなる子供靴はまだ「破損」していません。靴の一生のゴールである「破損」より前にサイズアウトしてしまった靴がお下がり問題を引き起こしているわけです。
靴の一生のイメージ図に、赤丸した部分がお下がりしたくなる子供靴の状態です。
足の成長が早いと、靴のどこかが破損するよりも前にサイズアウトしてしまいます。
大人になって足のサイズがあまり変わらなくなると、サイズアウトとは縁遠くなるため靴の「破損」を要因に捨てる判断ができます。
また、成長真っただ中の子供時代でも、活動量が増えてサイズアウトより先に破損するようになれば、お下がり問題から解放されます。
このように、お下がり問題は子供靴特有であるものの、足が成長する子供時代全てに当てはまるわけではありません。
つまり、足の成長のはやさが根源にあるものの、お下がり問題の発生原因は「靴の破損より前にサイズアウトすること」と言えるわけです。
以上、子供靴ならではのお下がり問題の発生原因を解説しました。
おまけ:「破損前の靴」でも履き癖がついている
お下がり問題の発生原因となる「破損前だけどサイズアウトして履けなくなった靴」は、「破損」していなくても「履き癖」がついています。
本記事では詳細説明を省きますが、履き癖がついた靴はその人専用の靴に仕上がっているので、他の人は履かないことをオススメします。
詳しくは、履き癖について説明した記事をどうぞ。
まとめ
子供靴をお下がりしたくなる「お下がり問題」の発生メカニズムを考察し、その根源は「靴の破損よりサイズアウトが先にくること」にあるという考えを解説しました。
靴選びは子供の足を守るためにとても大事なこと。
この記事が改めて子供の足について考えるきっかけになれば幸いです。